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原発性手掌多汗症(げんぱつせいしゅしょうたかんしょう)

原発性手掌多汗症とは

明らかな原因が無いのにも関わらず、日常生活に支障をきたすほど汗をかくものを原発性多汗症とよび、その中で手掌(しゅしょう=手のひら)の汗が多いものを原発性手掌多汗症と分類しています。汗は本来、体温を調整するために必要なものですが、原発性手掌多汗症の方は自律神経の働きに異常が起こり、体温とは関係なくどんどん汗が出てしまいます。

原因

自律神経のバランスが乱れ発汗のコントロールができないことにより、必要以上に汗をかいてしまうと考えられています。この汗は全身に分布するエクリン線から分泌されますが、本疾患では特に手掌からの異常発汗が日常生活に支障をきたしています。特に精神的なストレスや緊張が引き金となって、汗が多く出ることもあります。家族に同じ症状のある人がいることもあり、遺伝的な要素も関係している可能性が考えられています。

症状

  • 手のひらに大量の汗をかく、手から汗が落ちる
  • 紙やプリントを触るとびしゃびしゃになる
  • 緊張するとさらに汗がひどくなる
  • 握手をする時に恥ずかしい

検査・診断

治療

1. 外用薬(ぬり薬)

制汗剤(特に、塩化アルミニウム系)

汗の開口部を物理的に閉塞させ汗が出てこないようにする作用がある保険適応外の外用薬です。 

『アポハイドローション20%』

2023年に国内で初めて保険適応となった治療薬です。腋窩多汗症と異なり、有効な治療選択肢が少なかった手掌多汗症ですが、本剤の登場により保険適応内で治療選択肢が増えました。

1日1回、両方の手に対しポンプ5押し分の薬液を出し、手に塗り広げます。即効性を期待する薬剤ではなく、効果を実感するまで2週間ほどかかりますので、使用を継続することが重要です。12歳以上で使用可能です。

  • 1本で7日分の使用量
  • 1本の薬価は2,358円
  • 3割負担で約707円(1ヵ月約2,828円

2. ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)

汗腺の働きを一時的に止める治療で、手のひらに注射をすることで半年ほど汗の量を減らすことができます。保険適応外治療であり、かつ当院では施行不可能となっています。

3. 内服薬

日本国内で多汗症に対して保険適用を有する内服薬(抗コリン薬)があります。1番の外用薬や2番のボトックス注射もすべて無効な症例について、3番目の選択肢として内服薬を検討しますが、当院では処方ができませんので、必要時専門施設への紹介をします。

4. 手術

重症の方で他のすべての治療で効果がない場合には、手術が選択されることもあります。当院では施行不可能ですので、必要時専門施設への紹介をします。

ご本人・ご家族の方へ

原発性手掌多汗症は命に関わる病気ではありませんが、日常生活に支障をきたしうる疾患です。汗による悩みを解消し、快適な日常を送れるようにすることが治療目標になります。手の汗が多くて困る、といった症状がありましたら医療機関を受診してください。

院長の一言

学生時代、先生が先頭の学生にプリントを配布した後、自分の分を1枚ずつ取って後ろの友達に順に回していくのは皆さんやったことがありますか?手掌多汗症の学生が取り上げられているyoutube動画を見たことがあります。プリントを友達に回す際に、ハンカチで手を拭いてからすぐに後ろに回している様子が印象に残っています。さらに、その動画で「NPO法人多汗症サポートグループ」の活動についても述べられていました。

腋窩多汗症についてはこちら

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